築古戸建不動産投資のメリット・デメリットを検証。物件選びのポイントもまとめます
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不動産投資についてです。
私は東京都内に4室+今年から大阪に1室の中古ワンルームマンションを保有するサラリーマン不動産投資家です。
2018年に1室目を契約し、コツコツと物件数を増やしています。
サラリーマンという属性を使って、銀行から良い条件で融資を受けるという戦略が、そろそろ限界を迎えてきました。なぜなら、借入金額が給与所得の10倍を超えてきているからです。銀行はこれ以上の融資をしてくれません。
5室目の大阪物件の銀行のローン審査がかなり苦戦したのはその為です。
では『今後どのように不動産投資の規模を拡大していくか?』、これが目下の私のテーマになります。サラリーマン不動産投資家として、いよいよフェーズ2に入った感じがしています。
そこでまず検討したのが築古の戸建物件です。築年数にして40〜50年以上を想定しています。
今回はサラリーマン不動産投資家にとって、『築古の戸建物件がありか?なしか?』について検証結果を記事にまとめていきます。
目次
築古戸建物件の特徴ってどんなところ?
『築古戸建物件にチャレンジしてみるか!』と思ったきっかけはこのメリット2点です。
メリット2点です
- 利回りが高い。地方であれば利回り20-25%も狙えます。キャッシュフローも見込めます。
- 物件価格が安い。築古というだけあって500万円までをターゲットにここから値引きも可能。ものによっては200万円くらいのお宝物件もある。
リスクは洗い出してみると結構ありました。
デメリット4点です
- 木造建築ゆえ、火災による全焼リスクがある。火災保険で直すことはできるが時間がかかる。その間は収入なし。
- 地震リスク。RC構造のものと違い、地震によって潰れる。津波に流されるなどが考えれる。地震保険はあるが、火災保険の半分の範囲しか保険金が出ない。全て直せない可能性が高い。
- 入居者の属性から自殺や事故のリスク、孤独死の可能性もある。
- 自己資金の用意が必須。築古戸建はローンが組めない。1,000万円以下でも金融機関は貸してくれない。
このメリ・デメをどう評価していくか、もう少し踏み込んで考えていきます。
築古物件を選ぶ上でのチェックポイントはこれだ
築古戸建物件に強い業者さんと面談して、購入する時に見るべきポイントを教えてもらいました。
建物について
- 天井に雨漏りはあるか?シミがあるか?天井の修繕には70万円くらいかかるので要注意。
- 屋根の軒の裏側が波打っていないか?この場合も近い将来雨漏りしてくる可能性あり。
- 外壁にクラック(ヒビ)があるか?多少はあるのは問題ないが、幅が5mmくらいのものがあると雨漏りリスクあり。
- 床下のチェック。キッチンの下に床下収納があり、そこから懐中電灯を使って柱を見ることでシロアリ被害があるかがわかる。シロアリがいるとミミズがはったような後がある。柱を治すと40万くらいかかるので要チェック。シロアリ防止処理をすることも可能であるが費用は8万円くらい。
- 浴室の壁のひび割れがないか?
- ユニットバスの場合、リフォームすると全とっかえの必要あり。80万と高額なので避けた方が賢明。
土地について
- 隣家との境界はどこにあるか?境界石(十字のもの)を確認。境界壁がどちらの所有物になるか(修繕をする際にどちらの負担になるかに影響)、また隣家の境界線を跨ぐ屋根の庇はNG、植木は切ってくれと言える。
- ライフラインである水道管をチェックする。13mmは水の勢いが弱いので20mmがベター。
- 水道管がどこにあるか確認。人の敷地を通っている場合は、隣家と揉めた時に使わせないと言われる可能性もゼロではない。別工事が必要となったこともあり、100万円くらいかかったこともある。
私はこれまでの人生で戸建に住んだことがなかったので、知らないことばかりでした。
チェックすべきポイントが多く、これまでの中古ワンルーム投資の物件選びとは大きく違いそうです。
築古戸建投資の戦略を考える
戦略としては、物件価格が200万円くらいのものを購入し、必要最低限のリフォームを80万円くらいで施し、登記等で20万円を含む総費用300万円を、利回り20%で回すことで5年で投資回収していくイメージとなります。
非常にわかりやすくシンプルですね。
購入にあったっては、以下アドバイスを頂けました。
- 再建築不可物件でもリフォームで十分対応できる。物件価格が安い。
- 指値は必ずする。400万円台以下の物件は値段交渉できる。売主も物件価値がわからずに、不動産会社も400万円くらいから出してみましょうかといった感覚で出していることが多々ある。
- 値段交渉は、半額まで下がるものは10件指値をして1件くらいの感覚。
- 戸建物件の場合、最寄駅から徒歩20分くらいは許容可能。自転車だとすぐなので。
さらに購入後の運用面で重要なポイントが・・・。
- 木造の場合はメンテナンスが必要だから近場が良い。具体的には、空室時は1ヶ月に1回は風通ししなくてはならない。湿気がこもらないように3時間くらい空けておく必要あり。築古戸建をたくさん持っている大家さんは、毎月どこかで空室になっていて、物件巡りをしていると・・・
- 庭付きの場合は、夏場は草むしりをしなくてはならない。
- 戸建築古は賃貸が付きづらい為、1年、2年賃貸がつかないことはザラにある
- 木造はランニングコストが多々発生。どうしても壊れることが結構あるので、修繕費を確保しておく必要あり。
メンテナンスがかなり大変だなと思いました。区分マンション投資の最大のリスクである空室がこんなに長く続く可能性があることは恐怖です。その間は収益を生んでくれずに手間だけがかかる点はマイナスポイントでした。大家さんも決して楽ではないですね。
私の築古戸建投資への私なりの評価はこちら
今回の記事では、複数の書籍やインターネット・大家さんブログなどで調べた上で、セミナーや個別面談でヒアリングした内容をまとめました。
私の築古戸建への評価としては・・・
『たとえ利回り・キャッシュフローが良くても割に合わないかな』というのが正直な感想です。
投資である以上、取るリスクに応じてリターンが見込まれるのがセオリーです。ですが、そのリスクの不確実性が区分マンション投資よりはるかに大きく、私にとっては合わないかなと感じています。
また物件選びにおいても、ある程度の不動産知識や、リフォームした場合を想定した収益計算が必要で、コツがいると思いました。DIY好きの方は楽しいかも知れません。
大家さんで成功している方の中には築古戸建をメインに規模拡大して、いずれ1棟アパートやマンションに進むという方が多いようですが、私はその成功イメージが描けませんでした。
一方で築古戸建を検討する中で、今後の規模拡大へのヒントが得られました。
- まず比較的安い物件を購入する。1,000万円以内
- それを5〜8年くらいで無借金物件にしていくこと。繰上げ返済もありかも知れません。
- 無借金物件を複数作ることで、毎月のキャッシュフローを安定させることが可能。
- そのキャッシュフローを次の物件の資金にする。
- さらに規模拡大していく。目指すは事業規模にあたる10室ですかね!
このループを作ることが出来れば、強いのかなと。
私の場合は、築古戸建ではなく、築古区分マンションの方が性に合っている気がしています。
引き続き、不動産投資戦略を検討していきます。