都心部のワンルームマンション不動産投資は儲かる?儲からない?キャッシュフローについて見ていきます
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私は2018年より、東京都心部でワンルームマンションの投資を始めました。
そこから物件を買い進め、現在は6年目となり東京に4室、大阪に1室の計5室を保有するサラリーマン不動産投資家です。
- 第1号案件 品川区大森
- 第2号案件 港区芝
- 第3号案件 大田区蒲田
- 第4号案件 北区板橋
- 第5号案件 大阪市北区
投資するワンルームマンションですが、都心部+複数路線乗入れ+最寄駅10分以内+築15年以内を対象としています。売買価格としては、2,000〜2,500万円前後になります。投資用ローンを契約し、入居者からの家賃を元手に35年で支払いをしていくものになります。
今回は『不動産投資は儲かるのか?』を検証し、巷では市民権を得はじめている不動産投資ですが、『ぶっちゃけどうなの?』をまとめたいと思います。
これからワンルームマンションの不動産投資を始めようとしている方の参考になれば幸いです。
目次
まず、『不動産投資は儲かるのか?』の結論からお伝えします
期待を裏切るようで申し訳ないですが、大きく儲かることはありません。
そもそもミドルリスク・ミドルリターンと言われている不動産投資です。さらにその中でも比較的空室リスクが少なくて、立地柄資産価値は高いが、キャッシュフローが出ないとされる都心のワンルームマンションが対象ですから、月々は本当に微々たる儲けしかないのが現状のところです。特に最近の東京都内では、月々プラスのキャッシュフローの物件はまずないと言われています。私が提案を受けている範囲だと、マイナス5千円くらいが相場の感覚です。
これはP /L的なキャッシュフローに注目した見方ですが、B /S的に見ると少し景色が変わります。ワンルームマンションを自身の資産として見た場合、かなり厚みが出てきます。現在は不動産価格が高騰していて、中古物件であっても高値がついています。私は複数の販売会社に売却した場合の見積もりを取ってその価値を算定してみました。売却までの出口戦略を見た時には不動産投資の旨みが見えてくるかも知れません。この資産価値に注目したB /S的な目線も重要だと考えています。
税金面での節税効果というのも期待ができます。不動産事業として、経費を計上できますので、その辺りの効果は大きいです。特に所得が1,000万円を超える方であれば恩恵を受けることが可能になります。
そして、何より個人の感覚の変化があります。これまでの給与一本足打法のサラリーマンから、不動産所得という別の収入の柱を得ることが出来ます。毎月入居者からの家賃からローン残高を支払うことで、時間はかかりますがいずれは物件は自分のものとなります。ローンさえ支払ってしまえば、家賃収入を丸々手に入れることが出来ます(管理費等は支払う必要があります)
上記を総合して、私は『メリットの方が大きい』と結論を出しています。
では、具体的に見ていきましょう。
投資だから・・・、キャッシュフローは気になりますよね
得られるキャッシュフローは重要な要素です。
私は不動産投資を始めるにあたって、毎月少しでもプラスの収入になれば良いなと考えていました。
同時にリスクを取った投資である以上、月々の収支がマイナスになるのは避けたい思いがありました。
現在、私の5室の月々のキャッシュフローは合計で約2万円、年間で24万円(空室にならない前提で)の収入です。
ここ最近の中古ワンルームマンション投資のトレンドと比較して、上々かな?と評価しています。
ただし不労所得としては、ちょっと少ない印象ですね。
また固定資産税の支払いを含めてしまうと、手元にはほぼ残りません。
そんな感覚のキャッシュフローです。
キャッシュフローは永遠にもらえない。変動要因をチェックしよう
もう少し掘り下げていくと、このキャッシュフローは変動します。これは不動産投資を始めたばかりだと、見えづらい部分ですので、投資歴6年目の私の実体験を交えて、変動要因をまとめていきます。
変動要因① 修繕積立金
修繕積立金(将来起こりうる大規模な修繕に備えて、毎月区分所有者が積み立てるお金)は、一定の周期で値上がりしていきます。私の購入した物件も、築年数が17、18年を超えたタイミングで2,000〜3,000円ほど値上がりしました。
通常都心のワンルームマンション投資のキャッシュフローは、せいぜい数千円が良いところなので、この修繕積立金の値上がりのインバクトは無視できないレベルです。
対抗する手段はないですが、購入時の修繕積立金は確定ではなく、今後上がっていくものと理解しておきましょう。
また不動産購入の際は、重要事項説明書などを事前に入手し、修繕積立金の値上げの計画を確認しておきましょう。プラスのキャッシュフローと思っていたら、数ヶ月後にマイナスに転じてしまうということも考えられます。
変動要因② 投資用ローン金利
不動産投資は、よほどのお金持ちでない限り、銀行の投資ローンを組むのが一般的です。
不動産販売会社が提携する銀行のものを利用するのですが、私の5物件の金利は1%中盤〜2%前半でした。
3・4号案件は東京スター銀行を利用していますが、僅か1年半くらいの間で、0.35%も上昇しました。半年毎に適用金利の書かれた残高表が届くのですが、投資用ローンの変動金利の恐ろしさを感じる瞬間です(居住用住宅ローンの変動金利は競争の原理で尚低水準ですが、取れるところからとってやろうという銀行の魂胆が垣間見得ます・・・)
この変動金利は半年毎に金利の見直しがあります。ですが、特徴として適用金利が変動したとしても、月々の返済額は5年間変わりません。5年後の返済額は、その時点の元金残高、金利、残り返済期間から再計算されます。見直し後の返済額は、適用金利が大幅に上昇した場合でも直前の返済額の最大1.25倍までというルールがあるので、一定のキャップがあります。
とはいえ、5年後にMAXの1.25倍になった場合、毎月8万円のローン返済をしていたとすると、10万円にまで上がってしまう為、月々のキャッシュフローは崩壊してしまうでしょう。
それは少し極端な話ですが、最大値を把握しておくのは大事なことです。
私が購入した5号案件で、銀行審査に苦戦しまして、複数の銀行に金利が低い順からアプローチしました。参考までにその過程で、金利上昇が与えるキャッシュフローを見ていくと、大まかな感覚として0.1%上昇で1,000円弱の影響がありました。なので上記の3・4号案件は、0.35%の金利上昇の影響から3,000円くらいのキャッシュフローの影響を覚悟しています。
変動要因③ 家賃収入
収入となる家賃ですが、これも変動要因です。通常は築年数とともに値下がりしていくと言われています。築年数が少ない物件と競合した時に、入居がつきずらい為、下げざるを得ないからです。
この点は、私の保有する物件については、当てはまっていません。これまでの6年の間に空室を3回経験していますが、現行家賃の継続と、一部の物件では値上げに成功しています。ですので、不動産販売会社が売買契約にあたって提示する35年のシミュレーションのように数年に1回家賃を引き下げるというのは、現実には回避できるかも知れません(元々の家賃設定が妥当であり、都心部で且つ駅近等の利便性があることなどの前提条件は必要だと思います)
またここ最近の強烈な物価高や、将来的な金利上昇のリスクなどもオーナー心理に影響を与えているかも知れません。否応なしに月々のキャッシュフローがマイナスに転じてしまう圧力がありますので、『少しでも家賃を高くして募集をしたい』という思いになることは十分に理解が出来ます。
契約中の家賃を上げると言うのはかなり難易度が高いので、退去後の新規募集時に引き上げるのが一般的だと思います。ですが、市場に比べて高すぎると当然入居はつきませんので、さじ加減が難しいところです。
月々のキャッシュフローを改善する為、家賃の引き上げは検討したいポイントになります。市場にその金額が受け入れられるかは、募集を出してその反応を見てみるしかありません。私の物件の空室から入居までの問い合わせ件数をまとめた記事があるので、参考にして見てください。
今回の記事のまとめです
今回の記事では、ワンルームマンション不動産投資におけるキャッシュフローをまとめました。
投資である以上、やはりキャッシュフローは重要なファクターであることは間違いありません。毎月不労所得として、少しでも生活費の足しや将来に備えた蓄えが出来たらうれしいですよね。
しかしながら現状の都心部のワンルームマンション投資においては、かなりハードルが高いと考えておいた方が良いでしょう。また現在受け取れているキャッシュフローも、修繕積立金や変動金利の上昇リスクに常に晒されており、容易にマイナスに転じることも想定しておきましょう。
こう考えると、キャッシュフローだけを見ると非常に厳しい投資と言えそうです。
もしかしたら高配当銘柄に投資する株式投資の方が確実に年間キャッシュフローが確保できるかも知れません。
しかし冒頭に伝えた通り、私は不動産投資を続けるという判断をしています。
次回はその理由の一つである、B /S的な目線、資産価値という面で見ていきたいと思います。